暑さ寒さも彼岸まで、とは言いますが、ここ道東では急に涼しくなり、足早に秋が過ぎ去っていきそうです。
我が家の植物も、まだまだ健気に葉を茂らせていますが、なかでも、少し毛色が異なる存在がジギタリス。
薬剤師ならご存知、強心配糖体であるジゴキシン、ジギトキシンの起原植物です。
和名は、キツネノテブクロ。子ギツネの前足にぴったりあいそうな、かわいらしい袋状の花を咲かせる・・・
はずですが、我が家ではロゼット状の葉を広げ、葉ものの野菜のように鎮座しています。
実はジギタリスは、寒い冬を越させないと花が咲かないそうで。適度な寒さも、いきものの生長には意外と大切なようです。
さて、キツネと言えば巷ではダンスが流行っておりますが、当地では、リアルなキタキツネがたびたび町中に現れます。
こんな看板もちらほら。
エゾシカにいたっては、群れをなして出現します。
ヒグマは・・・あまり出会いたくないですね。
ちなみに、肝機能を改善する薬・ウルソ(ウルソデオキシコール酸)は、クマの胆のう=熊胆(ゆうたん)を元に開発されたといいます。
和洋を問わず、薬の起原は、動植物にあることが多かったようです。
おいしい食べ物が出回りはじめる秋。食べ物も薬も、自然からの恩恵なのだと改めて思います。
(薬剤師:岡部 正史)