チョウの舞っていた夏も過ぎ去り、雪虫が舞う季節となりました。
ひらひらと、軽やかに飛ぶチョウ。
優雅に見えますが、4枚の翅(はね)にねじりを加えて羽ばたくことで、力強く空中を舞っています。
実は、昆虫のようなサイズの小さな生物になってくると、物理法則が変わってきます。
慣性力が相対的に小さくなるため、重力に負けて落下しないように羽ばたき続けるのだそうです。
一方、雪虫はどうか。雪虫はアブラムシの一種で、チョウよりもさらにサイズが小さい昆虫です。
雪虫サイズ(体長4mm)になると、周りの空気が粘っこくなり、まとわりついてくるのだとか。
雪虫は必死に羽ばたくというより、ふわりと風に乗っかり移動することも多いようです。さながら雪のように。
ところで、人間の作った飛行機・・・鉄のかたまりはどうやって飛んでいるのか。
エンジンによる強い推進力で空気を切り裂き、翼の上下の圧力差で揚力を得て、空中に浮かびます。
だいぶ前向きというか、前のめりかもしれません。
でも空を飛ぶものたちは、おしなべてけなげな感じがしますね。
空気が冷たくなってきましたが、みなさま、風邪などひかれませぬよう、お大事に。
(薬剤師:岡部 正史)